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■写真グラフ
2003年1月2日 じゃかるた新聞掲載

爆竹は姿消したが テロの恐れないか
 ジャカルタの新年

 ジャカルタで二〇〇三年を迎えようとする庶民たちは、車の乗り入れが禁止され、歩行者天国になったスディルマン、タムリン通りを歩いて、ホテル・インドネシア前の噴水を目指した。
ホテルインドネシア前の噴水を囲んだ群衆
ホテルインドネシア前の噴水を囲んだ群衆
 その数、ざっと十万人。群衆はホテル・ハイアット前に設営されたステージを囲み、さまざまな出し物を楽しみ、イスラム指導者とともに平和の訪れを祈った。 
 庶民は街頭へ、金持ちはホテルで。この光景はいつもと同じ。完成間近いホテル・プレジデントは、明々と照明を灯し、ホテル・ハイアットの窓からは、ミラーボールが、赤、青、黄色の光を放つ。
 スカルノ大統領が日本の賠償で建てたホテル・インドネシアは、市民に開放され、ロビーでポチョポチョ踊りの大会。
 都市問題や人権、福祉、物価など政府の政策に批判的なカンプンの住民や子供たちが「私たちの国はどこへ行くの」と書いた横断幕を掲げ、政府に訴える光景も。
 爆竹の炸裂音と硝煙が姿を消した代わりに、群衆が叫ぶカウントダウンの声が、ビル街に地鳴りのように鳴り響く。ふと、四年半前のジャカルタ暴動を連想させる大群衆の不気味な叫び。
 年初から公共料金の値上げが相次ぎ、経済の見通しは明るくない新年。政治家は来年後半の大統領選挙に向けて動き出し、政治的にも微妙になる新年。本当にテロのない年になるのかどうか。米国がイラク攻撃を狙う新年。まだ、だれも予測できない。

アンチョールに打ち上げられた花火
アンチョールに打ち上げられた花火
アンチョール公園の舞台で踊るダンサー
アンチョール公園の舞台で踊るダンサー
インドネシア国旗を掲げる若者たち
インドネシア国旗を掲げる若者たち
タムリンの歩行者天国にヘビ使いが登場
タムリンの歩行者天国にヘビ使いが登場
「インドネシアはどこへ向かう」不安を訴える庶民
「インドネシアはどこへ向かう」不安を訴える庶民
ジャカルタ特別州が設置した大型ステージ
ジャカルタ特別州が設置した大型ステージ
ホテル・マンダリンで新年を迎えた人たち
ホテル・マンダリンで新年を迎えた人たち






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