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[読者投稿] 2001年3月12日本紙掲載

2年ぶりに一新
バンドン地質博物館を見る

ジャワ原人の化石など
生命の歴史を生き生きと
鉱物資源の豊富さも展示


斎藤有紀雄 文・写真
(前・ジャカルタ日本人学校中学部教頭)




 インドネシアを代表する世界的に有名なバンドン地質博物館が二年ぶりにリニューアル・オープンしたニュースをじゃかるた新聞で知り、早速、視察してきました。建物は以前のままですが、内部は全面改装され、テーマを感じさせる展示配列になっており、教育的価値が高まり、何より照明の明るさに驚きました。展示標本の陳列が、以前は並べてあるだけという感じだったのが、生命の歴史を生き生きと感じさせる展示に一新されていました。(2001年3月12日本紙掲載)

生命の歴史を一巡り
 「生命の歴史」「世界の化石」=右ウイング

ティラノザウルス

ティラノザウルスの化石。米スミソニアン博物館から買ったもので、インドネシアとは関係ない
 歴史の時代順位に化石が展示されています。インドネシア産の化石のほかに世界の代表的な示準化石(時代特有の化石)があり、生命の歴史が一巡りで理解できます。
 ティラノザウルスは大きく、子供たちの人気の的です。インドネシア語の恐竜の絵本を持った親子連れが、絵と本物を比べてびっくりしていました。やはり本物に勝るものはありません。

ほ乳類の化石

ジャワで見つかった大型動物の化石。手前がワニ、奥が亀
 ほかにインドネシア産のほ乳動物の化石のコーナーがあります。インドネシアとは関係ない、先ほどの恐竜と離れて展示されていることに意義があります。現在は絶滅している水牛の一種をデュボアが発見していることを知りました。ケーニスワルドの発見したサイなど、百年ほど前の発掘劇を想像させてくれます。ほ乳類は生物の中でも歴史が新しく化石は珍しいのですが、中部ジャワと東ジャワから多数発見されていることが分かります。

斎藤教頭とピテカントロプス

「ピテカントロプス─廚離譽廛螢と斉藤教頭。本物は厳重に管理された金庫の中に眠っている
 そして絶対見逃せないのがジャワ原人の頭骨化石です。ピテカントロプス「ジャワ原人」ホモ・エレクトスや「ソロ人」のレプリカ化石が特別陳列されています。これがこの博物館のメイン標本です。これとは別に、インドネシアの化石が別室に展示されており、年代の流れに沿っています。

「化石から何が分かるか」のコーナー

「化石から何が分かるか」のコーナー。化石の発見現場の写真などを展示

資源の豊富さ標本で
 「地方の地下資源」=左ウイング

 イリアン、マルク、スラウェシ、カリマンタン、スマトラなどの主要地域の地下資源および鉱物産業についてパネルや標本で説明されていて、インドネシアの地下資源の豊富さを改めて感じます。イリアンのアンモナイト化石に驚き、カリマンタンのダイヤモンドが説明だけだったのが残念でした。
 インドネシア周辺の地質構造図にフィリピン、日本近海まで含まれており、プレート運動も広く見る目が必要だと感じました。火山についての説明にも興味が湧きます。鉱物顕微鏡をのぞき込む小学生に将来を期待します。でも、目の高さが高すぎ、見るのに苦労していました。

「生活と地質」=2階ブース

 イリアンの銅鉱山、カリマンタンのLNG(液化天然ガス)など採掘現場の近代的設備を紹介し、併せて、生活の中の鉱業を強調しています。

友人への贈り物を
 スーベニアショップ=1階外

 岩石の標本を中心としたお土産店が独立しています。岩石ショップのような感じで、業者が入っていると思われます。岩石キーホルダーを購入しました。一万五千ルピアですが、岩石名と何年ぐらい前のものかが書いてあり、友人へのお土産にと思いました。

課題と提案

 (1)「石の博物館」として親しまれるようにしたい。
 ジャカルタの国立博物館が「象の博物館」と呼ばれるように、「石の博物館」と子供たちから言われるようになると親しみが湧いてくる。
 (2)ソロ人化石の名前を募集しよう。
 イギリスの科学博物館には「ルーシー」がいる。バンドンの原人化石にネーミングしよう。例えば「ナポレオンソロ」「イブソロ」など。
 (3)博物館グッズを充実させ、研究資料なども提供しよう。
 博物館の目玉を商品化すること。記念になるし、世界中の人が欲しがるだろう。
 (4)小学生用、中学生用、一般用の、学習できるガイドブックが欲しい。
 博物館が教育の現場として利用されることが望ましい。インドネシア語で良い。私なら小学生用を買う。インドネシア語の勉強のために。

インフォメーション

バンドン地質博物館
 JL. Diponegoro No. 57 Bandung
 022・7203205
 開館時間 月−木曜、午前9時から午後3時。土・日、祝日は午前9時から午後1時。金曜休館。入場無料。
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